インプラント
インプラントにおける補助手術
口腔外科専門医による手術
インプラントを入れたいが骨の厚みが少ないので・・・と言われた方もおられると思います。充分な骨の厚みや高さがある方には通常の方法でインプラントの植立が行われています。しかし、骨の厚みがない方や高さが不足している方は骨を増やさなければインプラントの植立が行えません。残念ながら歯科医院のレベルによりインプラントの植立が行える症例は変わってくるのが現状です。
当院では大学病院口腔外科で10数年にわたり数々の上顎洞根治手術、骨折整復手術、外科矯正手術など様々な手術を行ってきた口腔外科専門医がインプラント植立時または植立前に補助的に骨を増やす手術を行うことによってインプラント植立を行うことが可能です。
上顎洞挙上術
ソケットリフト
上顎臼歯部(奥歯)にインプラントを植立する場合には骨の高さが不足していることがよくあります。骨の高さが4ミリ以上あればインプラントの植立と同時に骨の高さを持ち挙げながら植立することが可能です。この場合、スペーサーとして骨に置換される人工骨や患者さん自身の骨を補填材として使用します。ただし、3ミリ以下の高さの骨ではサイナスリフト法が適用となります。上顎臼歯部の約70%がこのテクニックなしには対処できません。
このテクニックを使用した場合はインプラント植立も同時に行いますので、約4か月後に咬めるようになります。
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サイナスリフト
上記のソケットリフト法では対処できない1~3ミリしかない骨の高さの場合や多数歯にわたり骨の高さを上げたい時に使うテクニックです。上顎洞(副鼻腔)の横から穴を開けて上顎洞粘膜を持ち上げ、そのスペースに人工骨と患者さん自身の骨を混ぜ合わせたものを移植することで高さを増やす方法です。この方法は骨を大量に増加させることができるますが、同時にはインプラントの植立は行わないので通常の植立に比べ6~9ヶ月ほど治療期間が伸びるデメリットはありますが確実に骨を増やせます。上顎臼歯部の30%ぐらいがこのケースに当てはまります。
このテクニックを使用した場合は、骨ができるのに約6~9ヵ月かかり、その後インプラント植立となりますので、約9~12ヵ月必要となります
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その他の骨造成術
GBR法
GBR法の中でもマイナーGBRは、通常の植立においてもよく使われるテクニックで、インプラント周囲の少量の骨欠損部を自家骨や人工骨でカバーし、その上からコラーゲンのメンブレンと呼ばれる人工膜で覆うことで水平的な骨幅を作る方法です(インプラントを長期に安定させるためには、インプラント周囲に2ミリ以上の骨が必要だと言われています)。
それに対し、垂直的な高さも増やさなければならないケースはメジャーGBRといい、チタンメッシュの枠とコラーゲンメンブレン(いらない場合もあります)の中に自家骨と人工骨を混ぜたものを入れることにより、水平的だけでなく垂直的にも骨の高さを作ることができます。
東洋人においてはほとんどのケースにおいて補助的に使用するテクニックでインプラント植立と同時または前もって行い、骨ができるのに約3〜6ヵ月かかります。
ベニヤグラフト法
骨の厚みがない場合に他の部位から骨を移植して骨の厚みを増やした後にインプラントの植立をおこないます。移植する骨は下あごの親知らずの部分やオトガイ部(あご)からブロックで採取して骨を増やしたいところに移植します。このテクニックはブロック骨を移植することから確実に大量の骨幅を増やすことが出来ます。
骨ができるのに約6ヵ月、その後インプラント植立となるため計9ヵ月必要となります。
リッジエクスパンジョン(エクステンションクレスト)
骨幅の狭い場合に骨を歯槽骨頂で割って広げ水平的に骨幅を増やすテクニック。広げたスペースに移植骨や人工骨を充填し3~6ヶ月待って骨が出来てからインプラントを埋入します。手術時にインプラントを同時に埋入することもあります。
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